株式会社高速
デザイン室 室長/商業デザイナー
熊谷真さん

卒業生インタビュー

仙台市出身。大卒後、ニチデ夜間部(現在は閉鎖)にて修学。広告代理店営業を経て商業デザイナーに。【受賞実績】クラブハリエ「ニューイヤーバーム2014」グランプリ、「おいしい東北パッケージデザイン展2017/2020」奨励賞、「小樽産品×デザインマッチングプロジェクト2023」にてデザイン選抜。
株式会社高速は宮城県仙台市に本社を置く、食品軽包装資材の専門商社。包装資材だけでなく食品を中心とした様々なデザインやブランディングまで手がける。

写真:熊谷真さん

言葉で伝えるために読書から学ぶ

インタビュアーA:
早速ですが、「学生のうちにもっとやっておけばよかった」と感じることはありますか?
熊谷さん:
やはり読書ですね。デザイナーって、デザインを表現する時に必要な技術やスキルを磨くのはもちろんなんですが、「なぜこのモチーフやフォントを使ったのか」「なぜこの配色なのか」といったデザインコンセプトを言葉で具現化して、論理的に説明する必要が出てくるんですよ。プレゼンや提案書を作る時なんかに「語彙力」がないと、伝えたいことがうまく言葉で表現できなくて、悔しい思いをすることになっちゃいます…
インタビュアーA:
なるほど。見た目の美しさだけでなく、そのデザインに至った「意図」を言葉にする力も欠かせないんですね。ちなみに、学生にはどんな読書法がおすすめですか?
熊谷さん:
時間に余裕のある学生時代のうちに、デザインの参考書でも構わないので、デザインの見た目だけを学ぶのではなく、そのコンセプトもしっかり読み込むことをおすすめしますね!

現場の流れを具体的に知った実践的な授業

写真:熊谷真さんインタビュー
インタビュアーA:
学生時代に特に印象に残っている授業や先生からの言葉などはありますか?
熊谷さん:
現役で活躍されているデザイナーの先生による実践的な授業ですね。クライアントから依頼を受け、それに基づいてデザイン案を提案。どういった経緯や理由で最終デザインが決まっていったのか。その流れを、先生が担当された実際のCM絵コンテやチラシ、ポスターなんかを見せながら解説してくださったんです、その授業のおかげもあって、受注から納品までリアルな流れを知ることができて、将来デザイン会社で働く作業イメージがより明確になりました。
インタビュアーA:
現在もそうですが、プロの現場の空気感をそのまま学べるのは貴重な体験ですし、学校に通う大きなメリットですよね!授業以外でも印象的な思い出はありますか?
熊谷さん:
放課後とか授業時間外に、クラス全員で先生の事務所へお邪魔させていただいたことですかね。先生の過去の成果物や実際の作業現場を見せていただき、本当に勉強になりました。
インタビュアーA:
ええっ、クラス全員でですか!?それはものすごく貴重な体験でしたね。

学生時代の持ちうる全てを形にしたポートフォリオ

インタビュアーA:
そうした現場の空気を感じられた経験も大きかったと思います。就職活動での、ポートフォリオ作りで意識した「自分らしさ」について教えてください。
熊谷さん:
最初に勤めたデザイン会社への応募のときは、実務経験がなかったので、学校の課題作品が中心のポートフォリオでした。でも未熟ながらも、少しでも綺麗で魅力的に見せたくて、インデックスの書体や字間など、考えうる限り何度も何度も吟味を重ねました。あとは、作品の印象が尻すぼみにならないよう、一番自信のある作品を最初と最後に配置しましたね。
インタビュアーA:
作品の並び順だけでも、見ている側の印象もガラッと変わりますもんね。

妥協せず期待に応えるプロの姿勢

インタビュアーA:
では、実際にプロとして入社されてから「プロってこういうことか・・!」と感じた瞬間があれば教えてください。
熊谷さん:
私がデザイナーとなった当時は、徹夜や休日出勤が多かった時代だったんです。休みや睡眠を削ってでも納得がいくデザインができるまでひたむきに向き合う先輩デザイナーの姿を見て「プロって本当にすごいな」と入社早々に思いましたね。表現手法やレイアウト、余白の取り方まで、少しでも憧れの先輩デザイナーに近づきたいと真似をしながら必死に学んだ記憶があります。
インタビュアーA:
技術だけじゃなく、デザインへの向き合い方や覚悟を先輩の背中から学ばれたんですね。
熊谷さん:
そうですね…!このご時世、根性輪はもう成り立ちませんが、お客様のために「妥協ラインを下げない」「すぐに諦めない」「簡単に”できない”と言わない」という姿勢は、この時に身につきましたね。信頼して仕事を任せてくださるお客様に喜んでいただくためにも、これからもそうでありたいと思っています。

お客様とエンドユーザーを見る力

インタビュアーA:
時代が変わってもプロとしてのその姿勢は変わりませんもんね。学生時代と比べて、ご自身で一番成長したと思うポイントはどこですか?
熊谷さん:
「傾聴力」と「客観力」ですね。働き始めてすぐ、未熟な人のちっぽけなプライドや根拠のない自信なんて、無意味だと感じました。商業デザイナーは”お客様とエンドユーザーあってのもの’'であることに気づきました。
インタビュアーA:
なるほど…。自身のこだわりを押し通すのではなく、お客様の視点に立つことが大切だと気づかれたと。
熊谷さん:
まさにそうです。まずは依頼をくださるお客様に信頼していただくため、ご要望や想いをしっかり形にするための「傾聴力」。そして、それを見たエンドユーザーが、どう感じて、どう行動するかを思い描き、効果的な表現になっているかを見極める「客観力」。この2つが徐々に備わってきているなと実感しています。本当の意味での「揺るぎない自信」は、スキルアップの努力をしながら場数をこなして評価を得て、初めて身につくものだと思います。

信頼の言葉が次の仕事につながる瞬間

写真:熊谷真さんインタビュー
インタビュアーA:
「揺るぎない自信は場数と評価でつく」…。すごく刺さる言葉です。今の仕事の「一番楽しい瞬間」はどんな時ですか?
熊谷さん:
それはなんといってもお客様から評価をいただいた時ですね。私が勤めている株式会社高速は、食品軽包装資材の専門商社として全国70以上の拠点から食品にまつわるデザイン依頼を受けています。道の駅やスーパーなどで目にする食品パッケージやラベル、ポスター制作からブランディングまで、幅広く手掛けていて、すごくやりがいを感じています。
特に食品を扱うため、商品の「おいしさや魅力(シズル感)」をどう伝えるか、お客様の要望を加味したうえで、他社とどう差別化できるかを常に考えて提案しています。
インタビュアーA:
評価が次の依頼につながっていくところに、この仕事ならではのやりがいがありますよね。具体的に印象に残っているエピソードなどはありますか?
熊谷さん:
入社してまもない頃に担当した、岩手のある観光施設の総合パンフレットですね。商品や施設の情報を整然と並べるだけじゃなく、企業コンセプトを明確にした紙面構成とデザインでプレゼンしたんです。そしたら、依頼先の社長が「なんで何もないところから、ここまでできるんですか!?」と目をまんまるくして心底驚いてくださったんですよ。
インタビュアーA:
「何もないところから!?」って、最高のお褒めの言葉ですね。
熊谷さん:
それをきっかけに、資材の提供だけでなく、色々なデザインの依頼をお任せいただけるようになりました。「デザインは高速さんに任せるよ」というお客様の声は何よりの信頼の証ですし、どのお客様からもその言葉がいただけるよう、高速デザイン室のデザイナー全員が同じ心構えで仕事をしています。

人の心を動かすデザインを目指して

インタビュアーA:
「任せるよ」の一言は、デザイナー冥利に尽きますよね。では、プロになった今だからこそ伝えたい「高校生のうちにやっておくと得すること」があれば教えてください!
熊谷さん:
世の中で起きていることにアンテナを張って、様々なことに興味を持って見聞を広げることですね。あとは、いろんな人と積極的に交流を持ってコミュニケーション能力を高めることも大切です。そういった経験を重ねることで、客観的に物事を判断できるようになって、人の共感を呼ぶデザインを生み出すことに繋がると思います。
インタビュアーA:
確かに!AIが普及する現代だからこそ、人間ならではの感性やコミュニケーションが大切ですよね。では最後に、同じ業界を目指す高校生へメッセージをお願いします!
熊谷さん:
AIの台頭でデザイナー職の存在意義が問われる時代ですが、まだまだ未来のある職業だと思います。人間の心を揺さぶる表現や言葉は、人間であるからこそ創出できるものですから。デザイナーは人を動かし、人から感謝されるやりがいのある職業です。ぜひ希望を持って努力を惜しまず「なりたいデザイナー像」を描きながら精進ください!
インタビュアーA:
これからデザイナーを目指すみなさんの背中を温かく押してくれる言葉ですね。本日は素敵なお話をありがとうございました!

ニチデの就職サポート

Job Hunting Support

就職サポートの充実はニチデの特徴の一つです。
あらゆる面からあなたの就職活動をバックアップします。

  • じっくり検討する

    最新の学校パンフレットを
    無料で自宅にお届け

    資料請求

  • まずは体験する!

    学校の雰囲気を体感!
    オープンキャンパスで先生や先輩に会おう

    オープンキャンパスに参加